自走式コロナ感染対策休憩室車 消毒から娯楽まで最新技術完備

 総合建設業の㈱六共(福山市加茂町下加茂921―7、粟木原敦祐社長、電084・972・4522)はこのほど、新型コロナウイルス感染症拡大防止になればと、常用自走式ウイルス感染対策設備付き休憩室車を製造。福山市感染症対策設備導入支援事業補助金および福山市課題解決型経営基盤強化支援事業補助金の対象として認可されており、解体の工事現場などで利用する=写真は外観と車内。

 同感染症について、各現場では密を防ぎ、体温チェックやマスクの着用、手洗い・消毒の励行、不要な外出を避けるなどの対策を講じながら作業を進めている。だが作業員の休憩場所は現場に設置された仮設事務所の一室になることが多く、同じ場所で食事や休憩、工事の打ち合わせなどが混在する。そのためパーソナルスペースを確保しようと狭い車中で休憩している人も多いという。さらに工事の完了が近くなると仮設事務所を移設しなければならなくなるが、分解してわざわざ組み立て直すこともないため、工事完了までの期間は休憩所がなくなるという。

 そこで同社では大型バス(60人乗り)を改装し、最新の情報をもとにウイルス性感染症の対策を最大限に施した設備を組み込んだ。自走式であればそのまま移動し、どこでも同じように使用することができるので、デッカー車や運搬車も必要ない。車内には、消毒液、マスクの予備、うがいや手洗い用の水、体温計や血圧計、個人用の棚、100V用クーラー・冷蔵庫・テレビなど最新技術の設備を完備。身体の健康状態を確保するとともに、快適に過ごせるよう配慮している。

 粟木原明人会長は「できる限りの対策を施すため製造しました。ただ従業員やその家族など大切な命を守るために、更なる対策が必要不可欠と思っています。今後もウイルス性疾患の罹患防止策がありましたら、情報をお願い致します。同業者が多く参加する福山解体工事業研修協議会(粟木原明人会長)でも情報共有し、支え合って参ります」と呼び掛けている。